ペルソナの設定で売上向上する理由【具体的な考え方を伝授します】
自分の会社の製品やサービスの良さを理解してもらいたい!このような思いは販売する側からしたら当然なものですね。そのためにホームページや広告で、製品・サービスの特長などをアピールするわけです。
しかし、そのアピールがどこの目線に立ったものかが非常に重要です。あなたのサイトの文章は、きちんとお客様に訴えるものになっているでしょうか?実は、そのお客様目線での文章やキャッチコピーを考えるにあたって、ペルソナの設定が非常に重要になってきます。
ペルソナの設定はなぜ重要なのか、そして、どのように設定する事ができるか、今回の記事で詳細に説明していきます。本記事を読むことで、ペルソナについて理解し、あなたの製品やサービスをよりお客様目線で説明する事ができるようになるでしょう!
目次
ペルソナとは?
ペルソナ(persona)とは、マーケティング用語の一つで、製品・サービス・商品を購入してくれる架空のユーザーや人物モデルの事を言います。
架空のモデルではありますが、あたかも実在する人物かのように、年齢や性別、趣味、年収などを詳細に設定していかないと、しっかりしたペルソナとは言えません。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナよりも一般的な用語として、ターゲットという言葉もあります。「この製品は50歳以上をターゲットにしている」など、通常に使用する言葉かと思います。
上のセリフからも分かる通り、ターゲットは比較的広い層に向けて使用するワードです。対してペルソナは架空のユーザー・人物まで落とし込んだものとなりますので、もっと詳細に設定したものとなります。
具体的に言うと、ターゲットの場合には「神奈川在住の50代の女性」というのに対し、ペルソナとして考えるのであれば
井上真紀子・神奈川県横浜市港北区在住・1968年5月10日生まれ(54歳)・夫と子どもの3人暮らし・近所のスーパーでパート・最近ジムに通い始めて健康に気を付けている
など、細かに設定するという事ですね。
ペルソナを作る上での10項目
上では、井上真紀子さんという人物を設定しました。名前まで設定しましたが、実は名前は積極的に決めなくても良い情報です。
それよりも、次の10個の要素を設定していくなら、顧客に繋がる記事や広告を作るためのペルソナを設定する事ができます。
- 年齢
- 性別
- 住んでいるエリア
- 持家か賃貸かなどの居住情報
- 家族構成
- 職業
- 趣味
- 悩み
- 普段の生活ルーティーン
- 将来の夢
これらの項目に一つ一つ当てはめていけば、かなり現実にいそうな人物像になりますね。立派なペルソナの完成です。
ペルソナの作る上でのヒント
人物のバックグラウンドを詳細に決めることは分かったけど、どうやって設定すれば良いのか分からない!そんな声も聞こえてきそうですね。
ペルソナを作る上で、ヒントとなる考え方がありますので説明していきましょう。
今までの顧客から設定する
ペルソナを決める上で避けた方が良いのが、完全な思い込みで設定していくという事です。この製品は恐らくこんな人が使うだろう、といった考え方ですね。
すでに事業を始めていて、製品やサービスを販売したことがある状態であれば、ある程度の顧客リストや、お客様の層は分かっていると思います。その顧客の中からペルソナを決めていくなら、実際の顧客に限りなく近いペルソナを作ることができるので良い方法です。
アンケートやインタビューから設定する
新たな製品やサービスの場合には、まだ販売実績がなく顧客からペルソナを設定する事が難しいかもしれません。そんな時にはアンケートやインタビューを活用しましょう。
実際にSNSや店頭・街頭でのアンケートを実施する事もできますし、ライバルになりそうな製品・サービスの顧客層を調査する事もできます。
どの年代が多く買っているという情報だけでもいいので、一つでも正確な情報を取り入れ、少しでも思い込みをなくし、ペルソナを作成していきましょう。
知り合い、友人、過去の自分から設定する
販売したいものが、明らかにこの知り合い、友人、過去の自分が買ってくれるという確信がある場合には、それらをペルソナにするのも手です。
その場合、多くの情報は考えなくて済みますし、分からない項目は書いてもらえば(過去の自分なら自分で書けば)良いので、非常に楽にペルソナ設定ができます。
ペルソナを作ってからの考え方
ペルソナを作ったはいいものの、どのように考えたら良いのでしょうか。基本的には、その人物が自社製品・サービスに対してどのような考えや疑問を持つかを考える事が正解です。
例えば、どんなキーワードで検索するか、そのキーワードで検索した意図はどこにあるのか、購入するうえでどこに不安があるか、といった内容ですね。
少し具体的に考えてみましょう。
美味しいダイエットビスケットでペルソナを設定する場合
あるアンケート調査ではドラッグストアで健康補助食品を購入する層としては、30代女性が最多だったという統計が出ています。これを使ってペルソナを設定していきます。
- 年齢:32歳
- 性別:女性
- 住んでいるエリア:神奈川県横浜市
- 持家か賃貸かなどの居住情報:賃貸マンション
- 家族構成:一人暮らし
- 職業:不動産営業
- 趣味:映画鑑賞
- 普段の生活ルーティーン:7時30分に家を出て、20時頃帰宅。確実に休める水曜にはまとめて家事をこなし、余裕があれば外出。
- 悩み:徐々に体重が増えていて、20代のように簡単に減らない。時間がなく自炊ができない。
- 将来の夢:この2~3年で、貯金を元手に企業し、独立したい。
まずは10項目に当てはめてペルソナを設定しましたが、どれも非現実的にならないような設定を心がけています。不動産営業の勤務時間や休日なども、調査しないで決定するとリアリティに欠けてしまいます。
逐一調査をしてペルソナを決定するなら、どこかにいそうだなという人物像が出来上がります。重要なのが、このペルソナとして設定した女性が、美味しいダイエットビスケットに対して、どんなキーワードで検索し、どんな疑問や不安を持つかを考えることです。
キーワードの選定
ペルソナとして設定した女性は、どんなキーワードで美味しいダイエットビスケットにたどり着くことができるでしょうか。
これに関しても調査が必要です。キーワードについては「ダイエット食品 オススメ」など、二つ以上のキーワードが入った複合キーワードを考えます。
それを探すのに使用できるツールが「ラッコキーワード」です。このラッコキーワードは、メインとなるキーワードで検索すれば、良く検索される複合キーワード(サジェストキーワード)が一覧となって出てくるので、とても便利です。
出てきた一覧から、このペルソナならどのキーワードで検索しそうか考えるわけですね。例えば、最近徐々に退場が増えているという事であれば、今までダイエット経験はない初心者という事が予想できます。
そうなると、「ダイエット 栄養素」や「ダイエット 計算」などダイエットよりボディメイクに必要そうな情報は調べないでしょうし、運動や自炊の時間も取れない生活ですから、それらのキーワードも除きます。
積極的に調べそうなキーワードとして残すのは、「ダイエット 食事 コンビニ」「ダイエット 朝ごはん おすすめ」「ダイエット 5キロ」など、ダイエットをこれから始める人が検索しそうなキーワードでしょうか。
キーワードの検索意図を考える
「ダイエット 食事 コンビニ」「ダイエット 朝ごはん おすすめ」「ダイエット 5キロ」などのキーワードから考えると、今の生活をあまり変えることなく、5キロ位は痩せたい、という意図が見えてきます。
そうなると、美味しいダイエットビスケットの打ち出し方は、入っている成分ではなく、朝ごはんや普段食べているおやつを置き換えることで、簡単にダイエットに挑戦できるという点だという事が分かりますね。
購入するうえでの不安を解消する
このペルソナは、美味しいダイエットビスケットを購入するうえで、どんな不安があるでしょうか。仕事や収入から考えると、金額はあまり不安材料にはならないかもしれません。
それよりも、本当に美味しいのか、腹持ちは良いのか、結果は出るのか、という事が不安材料になります。であれば、それらを解消するためのコンテンツが必要になってきます。
それはレビューだったり、美味しいダイエットビスケットを使ったダイエット記録の記事だったり、サンプル配布のサービスだったりします。
いかにして購入しない理由をなくすか、それを考えて記事やサービスを作成する事ができます。
これらの内容から考えて、ペルソナの悩みを解決できる記事を作成し、その中で美味しいダイエットビスケットを告知していくなら、効果のある広告となっていくことでしょう。
ペルソナは複数作ってもOK
ここまで一人のペルソナを考えてきましたが、ペルソナは作れるようであれば2~3人設定してもOKです。むしろ、人数を増やした方が、多角的に悩みや不安をあぶりだすことができるので、積極的に設定するべきです。
Googleの評価という点に関しても、一人の悩みを解決できる記事より、その記事一つで全ての悩みを解決できるようなものが評価されている傾向にあります。
とはいえ、現実的に考えて、一つの記事で全ての悩みを解決するのは不可能です。そのため、ペルソナとして設定した2~3人分の悩みを解決できる位の記事に仕上げることは、記事の品質を保つ一つの基準となります。
まとめ:ペルソナは作った後の方が重要
ここまででペルソナの作り方や、それをどのように活用するかを考えました。ペルソナは作った後の方が重要です。サイトや記事を作る上での指針となるよう、常にこのペルソナならどう考えるかを考えなければいけません。
そのために、複数の社員がいる状態であれば、ペルソナを共有する必要があります。ペルソナに名前は積極的に決める必要はないと書きましたが、社内で共有する場合には名前があった方が便利かもしれないですね。
また、ペルソナの見直しが必要になる事もあります。実際にペルソナの思考から記事を作成していっても、売り上げに繋がらない場合などです。
そういった意味では、ペルソナに正解はありません。同じような製品でも、全く異なるペルソナで成果を上げる事もあるからです。
しかし、共通して言えるのは、そのペルソナがどんな発言をするか、どんな疑問を持つかを、どれだけリアルに考えられるか。この視点が良質な記事を書くには重要という事です。
何かを販売するような記事では、特にペルソナの考え方が必要です。ターゲットではなく、ペルソナです。意識してこなかったのであればもちろんの事、ペルソナを意識して書いた記事であったとしても、改めて検索意図が考えられているかなど、見返してみるならば修正すべき点が見つかるかもしれません。
これからの記事作成に参考になれば幸いです。
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